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夕刻。

針仕事を終え、大王と夕餉をいただく。

今日は、昨日までのような珍客はなかった。

私は、大王にその事を伝えた。

「大王のお陰です。
ありがとうございました。」

私がお礼を言うと、大王はなぜか気まずそうに視線を逸らす。

夕餉を終えると、また朝のように私の隣に来て、私を抱き寄せた。

「アヤ………」

大王は無言で私を抱きしめ、程なく立ち上がり、

「おやすみ、アヤ。
また明日。」

と去っていった。


残された私の胸の音だけがうるさく鳴り響いていた。



ハヤ、胸が苦しい…

だけど、大王の温もりは、なぜか嫌じゃないの…

ハヤ、なんでかな?

ハヤ、早く迎えに来て…