……。
結局勇希の考えで、あたし達は駅前のゲーセンへ行くことになった。
「9人とか大所帯ですね(笑)」
安仁屋君が言った。
あたしも9人で遊んだこととかないよ……(笑)
「そうだねー…ってあれ?」
いつの間にか安仁屋君は沙也と話してる。
なんか最近あやしいんだよね…あの二人。
また沙也が変なことしなきゃいいけど……。
「おー!これペイントロックじゃんっ♪」
礼也君がプリ機に駆け寄る。
ペイントロック……?
「総一郎クン儲けてますねえ♪」
勇希は漆田君の肩をツンツンたたく。
表情キモいって。ニヤニヤしてるし。
すると聞かれた。
「え、勇美知らんの?」
「え?あっ」
「ペイントロックってゆー…」
勇希も口ごもってんじゃん。
「漆田君家の会社のブランド。イメージキャラクターはあのクマなんだよね」
勇希の代わりに沙也が説明してくれた。
続いて漆田君。
「うん。そのペイントロックっていうブランドのプリ機なんだ。その機械とコラボしたんだよ。あと、ひとつのブランドだけがコラボして作られたのはこれが初めて」
すごっ!!!!!
「へえ…」
「ペイントロックって超有名だよねっあたし服持ってるもん」
今のは桃山さんの言葉。
桃山さん?今のはつまり、あたしが『流行後れ』って言いたいんですか……
「時代遅れだな」
図星を言ったのは、奈知。
よりによって奈知に言われた………