俺以外、なにも考えられなくなればいい。
返ってきた答えは、、、
「......な、なんで、好きな子いるのにわたしにそういうことするんですか......?」
想像していたより、何倍も上の答え。
さすがの南でも理解したと思ったけど......。
ここまで言って分からないとか。
「......はぁ〜、もう鈍感すぎ」
なんで、そんな鈍感なの?
「しっかり言わないと伝わらなそうだな......。
1回しか言わないからちゃんと聞いてて」
これ以上、俺の調子が狂わないように......。
しっかり聞いててよ。
後ろからでも、耳に集中しているのが分かる。
そんな、従順に俺に従うとか可愛すぎる。
ここまで純粋だと、簡単に騙されそうで心配だけど......。
その可愛い耳に、
「その好きな子っていうのは......南のことだよ」
今の俺の気持ちを囁く。
出会った日、「俺は、多分お前を好きにならない」って言ったけど、前言撤回。
毎日「好き」と伝えられる度に、心が揺れ動いていった。
そう......どんどん、俺の調子が狂っていったんだ。
無邪気な南を見る度に、可愛いって思うようになった。