「じゃ、じゃあ。
前、コンビニで一緒にいた女の人は?」
ずっとそれが引っかかってたんだろう。
俺があまり女と関わりがないって知ってたんだから余計に、彼女って思ったんだろうな。
しかも、女と話すなんて滅多なことがないとしない。
......南は、別だけど。
南の言う通り、確かに俺は珍しく話してたけど......。
それは......。
「多分それ、俺の姉だよ」
姉だから。
だから、普通に話してた。
別に、姉弟だから話すのは普通。
「......ほ、本当ですか?」
信じられれないとでも言うような声。
まぁ、そんな姿見られたら無理ないか。
でも、俺は嘘はつかないよ......。
「本当だよ」
本当に決まってる。
また、南の体が反応した。
きっと、今の言葉の前まで、嘘だと思ってたんだろうな。
......安心した?
「......さ、朔先輩。理由も言わず避けてしまって本当にごめんなさい。
わたし、勘違いしちゃったみたいで」
シュンとした声。
反省しているのが声からでも分かる。
ねぇ、その勘違いで俺がどんな思いしたと思う?