「昨日もおとといも、みんなに未来から来たことを一生懸命伝えたんだ。でも唯人以外、誰も信じてくれなかった。タイムリープなんてありえないって思うよね。馬鹿馬鹿しいって思うよね。それでもお願い。私の話を信じてほしいの」


私は深く、深く頭を下げた。目からこぼれた涙が、ぽたぽたと床に滴り落ちる。


教室の中に、ざわめきが波のように広がっていった。 唯人は私の腕をそっと握った。


「俺たち、修学旅行の日に死んじゃうの?」

「……うん。来週の修学旅行、私だけ高熱を出して行けなくなるんだけど……」


途中で胸が苦しくなって、何度も大声で泣き出しそうになった。


それを必死の思いでこらえながら、みんなの命を奪ったあのおそろしい事故の一部始終を事細かに話した。