自分の男前な容姿に反して身体はしっかりと月一で自分の性別をアピールしてくるもので。

今もまた厄介にチクチク痛む腹部とナプキンの違和感は煩わしい以外の何者でもない。

せめて1日遅ければな。

「しかしねえ、」

「…ん?」

「巴が男前な性質なのは分かってたけど…快楽にも積極的でお好きな感じだったとは。これはおじさんも頑張って気持ちよくしてやらないととか気合い入り直っちゃうんだよね」

本当にこの男は。

チャラ男を通り越してその言動はセクハラだぞ?と呆れた眼差しで一瞥。

そんな自分に返された反応は、切れ長の目をより妖しく細めてクスリと笑ってみせるだけ。

大した事は言っていないとばかりに流す吐季も吐季であるけれど、あんな発言に微塵も動じない自分もまた自分なんだろう。

普通なら羞恥の一つでも感じる一言なんだろうか?

可愛いお嬢さんであるなら頬の一つでも染めワタワタと否定の言葉でも返す場面?

実際の自分と言えばさして動じず、なんなら注文していた子持ちししゃもを咥え。

含みたっぷりで毒っ気に満ちた吐季の笑みにも『悪くない』と今の関係の満足に浸る始末。

ってか、また自分を『おじさん』呼び。

まだ28歳なくせに。