ちょっと待って、何個クッションあんだよっ。



軽く10個は飛んできてるのにまだ、安里の手にはクッションが。




「ちがうじゃんっ。いつもと一緒の流れじゃんっ。



何で誘ってくれなかったのぉっ!」




安里は半泣きになりながら叫び散らす。



ああもう、可愛すぎじゃん。



かまってあげないだけでこんなに怒っちゃうとか。



ちょっと小生意気なとこも可愛い。



まぁ向こうの方が年上だけど。



安里が投げつけてきたクッションをキャッチすると軽く投げ返す。



「わっ、もうっ」



安里はクッションを顔面に浴びて鼻を押さえる。



怯んでいる間に安里に近づいて、抱きしめる。




「きゃ…っ、もう…」



「本当のこと言ってみ?」




腕を緩めて安里の顔を見ながらそう言うと、安里は頬を赤く染める。



「…かまって欲しいの。…寂しい。



翔がかまってくれなきゃやだ」




安里は俺の胸に顔を押し付けてひっついてくる。