なんだか怖い。



と、いうかまだ私勉強の準備してないや。しなきゃ…。




「ちょっと勉強道具取ってくるねー」




そう言って、自分の部屋へと向かう。



なんだか、うん。



ちょっとだけお預けくらっちゃったのが喉の奥でムズムズしてる。



むぅ…。



あの後、唯兎くんはしれっと部屋に戻っちゃってるし。



寂し…。



そんなことを思いながら唯兎くんの部屋の前を通り過ぎようとすると、ドアが急に開いて、私は腕を掴まれて吸い込まれた。



「きゃっ…」



「捕まえた」




中には、唯兎くんが。



腕を掴んで引き込んだ後、そのまま私の手から勉強道具を剥ぎ取ってベッドに押し倒した。



流れるような早業に圧倒されつつ、現状を頭の中で整理する。




唯兎くんが目の前にいる。




可愛い唯兎くんが化けの皮を剥がして私の上にかぶさってる。




そしてにっこり笑っている。