それが怖くて唯兎くんの後ろに隠れきる。




「…ご、ごめんなさい」



「果乃は謝ることないから。



彼女の家でも行ったら?」



「あいつも親と住んでんだから無理。頼れるの唯兎くんだけなんだって」




そういうと、翔くんはずんずんと家に上がって、どかっとソファに座った。



私の場所…。



この子、怖い。




「唯兎くん…この子やだ。どういう関係?」



「ん?いとこなの。似てないでしょー」




いや、目元だけ似てるかな…。




「お前、クラスにいたよな。友希と一緒に」



「ひっ…、は、はい。…いました」



「ほんとに男苦手なんだな」




そういうと、ソファから立ち上がって唯兎くんの後ろに隠れている私に近づいて覗き込んでくる。



そして私の顔を持ち上げて、じーっと見つめてくる。




え、何、やだ。



怖い…っ。




私は思わず押し返して、唯兎くんの服を握りしめた。