…なにそれ。初めて聞いた…。



そもそもお姫様ってなに…?私のこと?



どこをどう見てお姫様なの?



私はあれなの?王子様と結婚する運命にあるの?



じゃあ王子様は唯兎くんかな?



ってそうじゃなくて。




男の子嫌いもばれてるの?



ほんとに?そんなに露骨だったかな…?



私ってわかりやすいのかな…?



周りから見たらそうなのかも…。




男の子が近づいてこないならそれに越したことはないんだけど…。



すると、教室に1人、女の子が入って来た。





「あー、ダメダメ。果乃ちゃんに近づいちゃだめ。しっしっ」





そう言って仰け反っていた私を後ろから抱きしめて、男の子にしっしっと、手を振る秋帆ちゃん。





「別に驚かせようと思ったわけじゃないんだよ?ごめんね?」





さっきと似たような言葉を放って何処かへ行ってしまった。




緊張が解ける。