そんなある日、その日はたまたま2時間の空き時間があったため学級対抗リレーと綱引きの両方を練習することになった。
学級対抗リレーが終わり、綱引きの練習に入る時だった
「今はクラス順に並んでるはずだが、これから綱引きの練習に入るから1組と6組は動かずに、他のクラスはそれぞれ赤団の奇数クラスは1組の方へ、白団の偶数クラスは6組の方へ移動するように。」
と、学年主任の先生が言った。
そうすると、他の生徒はぞろぞろと動き出した。だが、私は1組なので動かずに体育座りをしながらじっと下を向いていた。

すると、
「なぁ、久しぶりだな!」という翔悟の声が聞こえた。
(どうせ、隣の男子に声をかけてるんだろうな…)
「おーい!彩??」
「え!?」思わず顔を見上げるとそこには彼の輝く笑顔があった。
びっくりした私だったが、
「久しぶり」と軽く返事をした。
そういうと彼は笑って自分のクラスの列に並んで行った。