翔悟を好きになったきっかけは、彼の笑顔だった。
その笑顔は、もともと明るい性格でみんなを笑わせることが得意で学年でもみんなから好かれていた。
そんな翔悟と幼なじみであることを誇らしく思うのと同時に、彼のことをだれよりも知っているという優越感で溢れていた。

そんな彼の笑顔を見るきっかけとなったのは3年に一度の体育祭の練習だった。
体育祭での種目は学級対抗リレー、男女別でのダンス、そして綱引きだった。
ダンスの練習はほとんど体育の授業でやっていたため、学級対抗リレーと綱引きだけが彼と一緒に練習できる種目だった。

彼とはクラスは別だったが、同じ奇数クラスだったため団は同じだった。
そんな運命を感じた時は本当に嬉しくて一日中喜んでいた。