「楼くん、おはよう。」





医務室には鈴音さんがメガネをかけて仕事をしていた。






「おはようございます。…いいですか?」






カーテンが揺れるほうを見ている俺に、鈴音さんはメガネをとりカーテンを開けた。







「いいよ。」










…まるで生きていないようだ。













「…夜さん、行ってきます。」









あの日…龍神だった日向を解き放って夜さんは倒れた。









それから夜さんは目覚めない。