いつもと変わらないすがすがしい朝。







そう思ってたけど…!?






「お前。今から俺の彼女になれ。」




学校の王子様と付き合うことになって…!!









♡o。+..:*♡ 偽彼女 偽彼氏 ♡o。+..:*♡






イケメンには興味なしの強気な女の子
桜庭 楓
《サクラバ カエデ》



裏表が激しい学校の王子様
神山 桃馬
《カミヤマ トウマ》






START 2018.7/27





カーテンの隙間から差し込む太陽の光...



高い声でさえずる小鳥の声...



お母さんの怒鳴り声...



鳴り響く目覚まし時計...





…ん?




勢い良く飛び上がり目覚まし時計を止め、時間をみる



「えぇー!!!!もう8時!?!?」



たしか7:00に目覚ましかけてたはずなのに!
あ、止めちゃったのか…ってそんなこと考えるひまなくて!



ダダダダッ



転がり落ちるように階段を降りるとお母さんの怒鳴り声が聞こえた



「かえで!何時まで寝てるの!遅刻するわよ!」



「分かってる〜!もう行くね!朝ご飯ごめん!」



転校初日から遅刻しそうな私の名前は桜庭楓。



親の都合で小さい頃から何度も引越しを繰り返してる
そのせいで私には親友と呼べる友達なんか1人もいない



小さい頃は友達を作ろうと頑張った
頑張った分友達はできたけど…
どうせ引越して会えなくなるくらいなら最初っから友達なんか作らなくてもいいと思った



そのおかげで友達もおらず、…彼氏もいない



どこの学校でもイケメン王子様はいる。
私はイケメンが嫌いだ。みんなに同じ笑顔を振りまいて、嘘の仮面をつけてる気がするから。




新しい家から学校まではわずか10分の距離



それでも初日ははやめに行きたいじゃんか!




「はぁ…はぁ…なにこの坂。キツすぎ」



そう。私の目線の先には急な坂。自転車でこれは…キツすぎる〜!!




やっとのことで坂をのぼったら次は下り坂!



「ふぁ〜!気持ちいいー!」



そう言い目を少しつぶったのがいけなかった…







「うわっあっぶねーな!どこ見てんだよ!」



…へ?急に怒鳴り声聞こえてきたんですけど。どういうこと〜!!?!?



「あっ!ごめんなさいっ!」



思わず謝りながら目を開けると
そこにはキラキラした王子様という言葉がよく似合うような男の子。
私と同じ年位の男の子だった




どっ、どういうこと!?
状況を落ち着いて整理する。



坂を下ってまっすぐの道になったとき、怒鳴り声が聞こえた。そして今私の自転車の前に王子(仮名)がいる。







「えっと…この状況なに…?」



「は?分かんねーの?お前がよそ見したせいで俺はケガしたの。わかる?」



よく見ると私の自転車から避けたせいで王子の腕には痛そうなケガができていた




「えっ、ごめんなさい!でも…ちょっと優しく言ってくれてもいいじゃない!」



「は?じゃあお前弁償できんの?」



「そ、それは勘弁して…!なんでもするから…。」



「・・・」





ん?この無言はなんだ…?




「おい。お前今何でもするって言ったよな?」







「言ったけど。なに?」



すると王子はニヤッと笑ってこういった




「お前。今から俺の彼女になれ」




「はぁ!?どういうこと!彼女ってなに?いみわかんない!!」




「言っとくけど、"仮"彼女な。で俺は"仮"彼氏だ。」




仮…彼女??意味分かんないよ…



「たしかに何でもするとは言ったけど、普通彼女になれはないでしょ」



「え?じゃあ弁償できんの?」



「う…」



弱み握られた…最悪



「ってことで今日からお前は"仮"彼女ってことで。」



納得できないんですけど!っていっても弁償も出来ないし…



「わ、分かった。その代わりこれからは関わらないで!」




「はいはい。できるだけな」



学校では普通に過ごしたいから私からも条件を出した



…ん?今思ったらこの王子、私がこれから通う丘岬高校の制服!?



「あ!もしかして丘岬高…?私もなんだけど。最悪」




「あ?なんか言ったか?お前まだ気づいてなかったのか?バカが」




「言ってませんけど。ってバカってなによ!」



なんなのこの人。上から目線だし…王様かよ!



「お前、今まで学校来てなかったのか?初めて見る」




「私今日転校してきたから。」



そう言うと王子はびっくりしたように目を開いて



「え…まじか。それはちょうど良かったわ」



な、なにがだろう…?




「あっそうだ!名前、なに?」








「俺?俺の名前は神山桃馬(かみやまとうま)。高2。お前は?」




「神山くんか。私も高2で桜庭楓(さくらばかえで)です。」




「楓ね。りょーかい。あ。あと、俺学校では王子様キャラだから。俺の性格ばらすんじゃねーぞ。もしばらしたら…」




「ど、どうなるの…?」




「痛い目見ることになる。わかった?かえでさん!」




そう言う桃馬くんは王子様スマイルで怖いこと言うけど、逆に怖かった
もしかして、これが学校でのキャラ…?全然違うし…




転校初日からなんてことにまきこまれたんだ…
こんなことになるなら早起きすればよかったよ!
てか、王子様キャラってなんだよ!




その疑問は学校について解決した…



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