俺が・・・・・過去に望んだ・・・時間?





こんな風に・・・・。







「望さまは優しいです」



その言葉に怒るでもなく不思議な感覚で四季に視線を戻す。


ふわり落ち着いた笑みで俺を見上げ、すぐにその視線は秋光に移った。



「利益がある相手だから対応するって言いましたけど。・・・・秋光に望様の求める利益なんてないでしょう?」



馬鹿女・・・・・。


だから・・・・お前こそ気を使えよ。



「・・・っ・・・お前は・・・ただ馬鹿なわけじゃないな」


「あっ、やっと【馬鹿】を外してくださいますか?」


「・・・【馬鹿】な上に【無神経】だ。いや、人の弱みにズケズケ切りこむ嫌な女」


「な、もっと印象悪いじゃないですか・・・」


「安心しろ、知り合ってから下がりっぱなしだ」



ふんっと嘲笑を漏らして切り返せば、あからさまに「え~」っと言いながら床に座り込み落胆する四季。


大人のそんなやり取りを無視して再び駆けよってきた秋光に、手招きすると甘ったるいパンケーキを差し出してみる。



「・・・・食べるか?」



フォークに切り取ってあるそれを刺し、蜜が滴れ落ちるのを皿で防ぎながら目の前に突きだせば。


無表情で蜜が落ちるのを見届けた秋光が首を横に振って泣きそうな顔になる。