今までとは違う。
心から晴れやかな美月の笑顔にホッとする。



「もしかして、この間見た映画も妹のため?」

「そう!来て。」



言われて病室に戻った。

美月がベッド横の、棚の引き出しを開ける。


そこには映画のパンフレットと、俺があげたピンクのバレッタが入っていた。



「玲がこれくれたの、本当に嬉しかったんだ。」



「それは良かった。」



「紅音も喜んでると思う。」



夢の中、バレッタを手にしてはしゃいでいたアカネを思い出す。


ふっと笑みがこぼれた。




「だといいな。」