「わりぃ、覗くつもりはなかったんだけど。」
「ううん、大丈夫。7組の青葉くん?」
「ああ、そう。なんつーか、あれだな。大変だよな、お互い、色々。」
そう言いながらゴミ庫にゴミ袋を放り投げる。
パッと振り向くと、美月は泣いていた。
ガラス玉のようにキレイな瞳から雫が落ちる。
「えっ!?な、、、どうした?」
「なんでも、、、ない。」
なんでもなくねぇだろ!!情緒不安定かよ!!
とりあえず、美月の横に座った。
「まぁ、何があったか知んねーけど、元気出せよ。としか俺は言えねーけど。」
「………ありがとう。」
この日から、少しずつ美月と話すようになった。
この子は、何か抱えてるんだと知った。
それが顔が良いことによる何かなのか、それ以外の何かなのか、その時はまだどうでも良かった。
中3で初めて、同じクラスになった。