<side 花美>


「痛っ!」


ベッドのシーツを握り締めながら、思わず叫んだ。

涙がにじむ。


「ぃやっ…佐々くん…いたっ…」

「バカ、暴れんなって……も、少し…」


佐々くんが、私の足をつかんで離してくれない。

イヤ…、恥ずかしい……

それになにより、


「痛あぁぁ~いぃっ!!」

「ああっ!やっぱ、足、腫れてんじゃねぇかっ!なんだコレ!!」


どうりで、歩きにくいと思った!

たぶん、お姉さまを押し倒したときに、足首をひねっちゃったんだ。


「いたあぁぁぁぁっ~~い!!」

「バカ!暴れんなって言ってんだろ!!」