そして私たちが家を出れば、
近所のおばちゃんたちが私達を見るなり
「おはようさん、今日も仲良いねえ」
って声をかけてくれる。
私たちはそこらで仲がいい事で有名な幼なじみなのだから。
喧嘩だって数えるほどしかした事ないし…
そうして私たちは、バスに乗り込む。
「うわぁ、かなり混んでるね。」
周りには沢山の学生とサラリーマンで当分座れそうにない。
「うん。そうだね。あー、学校めんどくさい…」
功は、そういうとくわあってあくびをした。
「思うけど、功ってかなり強者だよね。さっきも入学式やだって。なかなか言わないよ…
おっと…」
バスがガタンと揺れたのである。
私は思わずバランスを崩したけど、
自身のバランス神経を最大限に使い込み、
なんとか耐えた。
さすが私!←
「梨乃、
危ないから吊り革捕まっときなよ。」
「捕まりたいけど背が足りないんだよ…」
私、帳梨乃は現時点で154㎝という低身長。
中一のときから、すでに成長期というものが止まっている…。
吊り革にギリギリ届くは届くけど、
その前に腕がつるんだ。
だれか、同士いない?
「ふはっ‘ちび’だからね、梨乃は。」
余裕そうに吊り革を手にする功。
もうひっぱたいてあげたい。
「あーあ。また出た。自分が少し背が高いからって。今、全国の低身長を敵に回したよ?
ちびは今日もつり革で 一苦労ですよーだ。」
「あれ、拗ねちゃった…?おーい梨乃さーん。」
すると功は私のほっぺたをツンツンとつつく
「ほら、梨乃。」
そう言って功は私の手を自分の肘元へつかまらせた。
一気に距離が近くなって、程よく体が熱を持つ。
「え、何してんの?」
でも私は、平然を装って少し冷たくする。
「吊り革代わりにどうぞ。」
そう言って、功はほほ笑んだ。
「功…。ありがとう!」
功はいつものんびりなんだけど、たまに紳士なところがあるんだ。
車に乗るときはドアを持ってくれたり、部屋へ入るときは私から入らせてくれたり。
彼の腕は、ちょっぴりたくましくて、温かかった。
近所のおばちゃんたちが私達を見るなり
「おはようさん、今日も仲良いねえ」
って声をかけてくれる。
私たちはそこらで仲がいい事で有名な幼なじみなのだから。
喧嘩だって数えるほどしかした事ないし…
そうして私たちは、バスに乗り込む。
「うわぁ、かなり混んでるね。」
周りには沢山の学生とサラリーマンで当分座れそうにない。
「うん。そうだね。あー、学校めんどくさい…」
功は、そういうとくわあってあくびをした。
「思うけど、功ってかなり強者だよね。さっきも入学式やだって。なかなか言わないよ…
おっと…」
バスがガタンと揺れたのである。
私は思わずバランスを崩したけど、
自身のバランス神経を最大限に使い込み、
なんとか耐えた。
さすが私!←
「梨乃、
危ないから吊り革捕まっときなよ。」
「捕まりたいけど背が足りないんだよ…」
私、帳梨乃は現時点で154㎝という低身長。
中一のときから、すでに成長期というものが止まっている…。
吊り革にギリギリ届くは届くけど、
その前に腕がつるんだ。
だれか、同士いない?
「ふはっ‘ちび’だからね、梨乃は。」
余裕そうに吊り革を手にする功。
もうひっぱたいてあげたい。
「あーあ。また出た。自分が少し背が高いからって。今、全国の低身長を敵に回したよ?
ちびは今日もつり革で 一苦労ですよーだ。」
「あれ、拗ねちゃった…?おーい梨乃さーん。」
すると功は私のほっぺたをツンツンとつつく
「ほら、梨乃。」
そう言って功は私の手を自分の肘元へつかまらせた。
一気に距離が近くなって、程よく体が熱を持つ。
「え、何してんの?」
でも私は、平然を装って少し冷たくする。
「吊り革代わりにどうぞ。」
そう言って、功はほほ笑んだ。
「功…。ありがとう!」
功はいつものんびりなんだけど、たまに紳士なところがあるんだ。
車に乗るときはドアを持ってくれたり、部屋へ入るときは私から入らせてくれたり。
彼の腕は、ちょっぴりたくましくて、温かかった。