さ、梨乃。そろそろ帰ろっか。
そう言って功は教室ヘと向かう。

気づけば
昼休みもあと少しで終わろうとしていた。


さっきの暖かい感覚がまだ残って、
功とまともに顔が見れない。


でも功は
余裕しゃくしゃくとした歩きぶりで
私の手を握った。


こっちはずっと胸が高鳴りっぱなしなのに。
功はどんな気持ちでこんな事をしてるんだろうか。

女として見られてないとか?
ありえるなぁ
君は能天気に、私の腕を振ったりして弄ぶ。

私には功が考えてる事が掴めない。