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今日は午前ずっと文化祭の準備が行える特別な日。

「功！起きてよ！」

「やだ。」

「んー！もう！」

「やだ。」


今日は功の能天気っぷりがいつになく増していて半端ない。


「やだじゃなくて！！！」

「じゃあ、
キスしてくれたら起きてあげる。」

「キ、キス？」


お祭りの時以来、キスなんてしたことないし、ましてや自分からした事など…これっぽっちもない！


「そ。はーやくっ。」


「なっ…そんなの出来ないよ。」


「良いから。」


私はゆっくり功に顔を近づける。
相変わらず綺麗な顔で、
羨ましいくっきり二重。


意を決してキスをしようとしたら、ふっと唇に人差し指を当てられる。


「梨乃、もう良いよ。
かなり戸惑ったでしょ？」


「う、うん。」


「自分がしたい時にしな。とゆーか、これ以上そんな顔されると、理性やばいから。」


「…功ってズルい…。」

何だか焦らされた気分だ。


「そ。僕はズルい。」


「じゃあ功！こっち向いて！」


「ん。」


ちゅっ


流石に唇には出来なかったけど、功の頬にキスを落とす。

「キスしたい時にって言ったでしょ？だから今…しちゃった。」

へへっと笑ってみせる。

「…。」

すると功は目を合わせてくれなくなった。

「えっ、もしかしてダメだった？」

「うん。」

「えっ！ごめん！」

「いや。梨乃が可愛いすぎてヤバい。もう僕どうにかなりそう。」

「そんなに…？」


照れてる功も、私にとっては貴重なもの。
なんか…こちらまで気恥ずかしくなる。

「功！今日も頑張ろうね！」

彼をそっとぎゅっとした。
案の定私を包み込んでくれる温もりで頭の中が功でいっぱいになる。


「梨乃…好き。」

「うん。梨乃さんも功が好き！」