パーティーが終わり、マンションの小野田さんの部屋へ帰ってきた。

「ボスどういうつもりですか!?」

「なにが?」

「何が?じゃないですよ!みんなの前で婚約って!」

「あぁいっとけば、バカ女どもも、もう俺に寄ってこないだろ!?」

「パワハラ発言ですね!」

「何とでも言え!仕事に邪魔なものは要らん!」

憎まれ口叩いても本当は優しい癖に!

「しかし、豪華な料理を前にしても、あれだけ化粧臭いと食欲沸かないな?マジ疲れた」

「お疲れ様でした。何か召し上がりますか?」

ボスの言ったとおりほとんど料理にてをつけていなかった。

「いや、疲れたから、今日はもう横になる。梨華少し良いか?」

「はい、添い寝ですね?」

寝室へ向かう小野田さんへついて私も寝室へはいり、ベッドへ横になる。そして隣で横になる小野田さんと目が合った。

どうして…そんな目で見るの?

流されたくないのに
抗えなくなりそう

近づく唇

「拒め!」

え?

「会社の為にそこまで自分を犠牲にするのかお前は!?」

「いくら、恋人のふりしろと言っても、そこは拒まなきゃダメだろ!」

「それに俺は…」

さっきはみんなの前でキスしたのに!
強引で、意地悪なくせに…
どうしてそんな切なそうな顔をするの…

「今夜、ボスが急に歓迎会に出ると言ったのは私のためだったんですよね?
優華ちゃんから聞きました。
私を守るためだったって?」

昼休み、昼食を買いに出てるときに、優華ちゃんは、社内での私の立場や、嫌がらせを受けてる事、お助けBOXの事をボスへ話したと聞いた。その対処の為に歓迎会ならぬ親睦会を自ら開くことにしたと…

優しくなったり、甘くなったり…
そんな貴方に引かれている私がいる。

「会社の為だなんておもってません」

「良いのか?」

そう聞く彼へ私からキスをした。

だが、ブラウスのボタンへ延びた彼の手を止める。

「やっぱり止めるか?」

「いえ、服はこのままで…」

「しわになるぞ?」

服がしわになるくらいたいした事ではない。ただ腹部の傷だけは見られたくない。

「ううん。このままで…着たままが良いです」

「梨華はそうゆうプレーがすきなのか?」と笑い、彼は分かったとストッキングを破りショーツだけを私から剥ぎ取った。
彼の指は私の蕾を探り当て優しく弄る。すると私の躰に電流が走り、躰を熱くする。

「あっ…」

思わず漏れた自分の声に恥ずかしさを感じる。
忘れていた筈の女の歓び…

私はまだ女…なの?
うっかり思い違いしそうになる。

彼が眠りに付いたのを確認すると、私は自分の部屋へ戻った。
シャワーを浴び、少し眠ってからいつものように小野田さんの部屋へ行き朝食の用意をした。

「おはよう梨華」とキスしてくる小野田さんに、昨夜の事を思いだし恥ずかしくなる。

「泊まっていかなかったのか?」

「すいません…着替えの事があったので…朝まで眠れませんでしたか?」

「いや、よく寝れた。梨華を抱けたからかな?」
思いもよらない言葉に顔が熱くなる。

食事を済ませると一緒に会社へと向かった。