「留加っ」
「……くる、なっ……!」

肩で大きく息をして、留加は、未優をすさまじい形相でにらんでいた。側へ行きかけた未優の足が、止まる。

「でて、いけっ……」

渾身(こんしん)の力をふりしぼったであろう留加の一言に、未優は部屋をあとにするより、他になかった。