カーテンの隙間から朝日が差し込む。

カーテンを開けながら、彼が私を振り返り言った。

「今日は、天気もよさそうだし昼から出かけるか」

「はい!」

久しぶりのデートに胸が高鳴る。

即答した私は、食べ終えた皿を流しに運び蛇口をひねった。

「まだ時間があるから、少し寝させてもらうよ」

澤井さんはそう言うと、リビングのソファーに足を投げ出し横になった。

そういえば、昨晩帰ってから一睡もしていなかったもんね。

ずっと抱き合っていたから・・・・・・思い出して体が熱くなる。

皿を洗い終え、すぐに寝息を立て始めた彼の上にそっと毛布をかけた。

起こさないようにかけたつもりだったのに、澤井さんは目をつむったまま小さく「ありがとう」と言った。

きっと私以上に忙しくて疲れていると思うのに、微塵もそんな姿を見せない彼が愛おしい。

もっとしんどいときはしんどいって言ってほしい。

私じゃまだ役不足なんだろうか。もっと彼の支えになりたいのに。いつも支えてもらってばかりだ。

「大好きです」

朝日に照らされた彼のきれいな横顔を見つめていたら思わずそんな言葉が口からこぼれる。

一晩中愛してもらった体はまだ火照っているのか、ちっとも眠気はなかったけれど、私も自分の部屋に向かいベッドに横になった。

布団を被った途端、体が一気に重たくなり布団に吸い込まれていく。

いつの間にか意識を失うように眠っていた。