「なーんか面白い展開じゃん。」
ようやく優斗から解放され、美香のところに戻るなり満面の笑みで迎えられた。
「どこが面白いの……!」
「もう全部。加賀、もう東崎にまで嫉妬しちゃってたじゃん。
しかも結構怖かったくない?」
「それは思った。」
なんか怖いと感じてしまうぐらいだった。
優斗のさっきのあの表情は。
「でも、それよりも……」
「ん?」
美香が私の両肩に手を置いた。
「加賀なんかどうでもよくて、東崎!
何あのギャップ!?
あれはまじでクラスのみんな悶えてた!
あんな幼く笑うの?
クールな東崎が天使に見えたんだけど……!」
沙織ありがとう、とお礼も言われた。
「そ、そんなに……?」
確かにギャップがあって、可愛いけども。
そんな大袈裟な。
「いや、もうあれはクラス全員感謝してるから。
沙織、本当にいい仕事してる。
まじブラウニー萌える。」
そんな美香に対して、私結構引き気味なんだけど……。