「あの……」
「どうしたの?夏咲さん」
「夏陽と玲於、素敵な名前です。2つとも、使わせていただきますね」
と、私は微笑む。
「待って。どっちにするか、勝負中だから!」
「え、えーっと……」
言い難い。
最初に言っておけば、良かった。
「双子だから、問題ねーよ」
慌ててると、サラッと御門が言ってくれて。
「双子だし、そう名付ければいいだろ」
心底、面倒臭そうな御門。
両親にそんな態度はどうかと思うんだけど……。
「双子!?双子なの!?夏咲さん!」
「あ、は、はい……一応……」
「あと、なんで勝手に男って決めつけてんだ?女の可能性もあるだろ」
「…」
さっきから、御門の言葉がひどい。
その意趣返しのつもりなのか、お義母さんは
「夏咲さん、どうせこの子、クサイセリフを連発してたんでしょう」
とか言って、私に詰め寄ってきて。
「おい、ババア!夏咲に近寄んな!」
「まぁ!何、その態度。大体、貴方は……」
まさかの、親子喧嘩勃発。
「……済まないね」
端っこに寄っていると、お義父さんが寄ってきて。