小さく笑うと目の前の


美女が口を開いた。


《私の名前はティア…あな

たは?》


美女の問いに、


《おれは…ラキ》


と恥ずかしそうに答えた。

《ラキ…いい名前ね》


そう言うと更に恥ずかし


そうに顔を赤らめる。


ティアはどう話せばいいの

か戸惑っていた。


《ラキ… ええと…目を


覚ます前の事憶えてる?》

そう問われラキは考えて


みる…確か…母ちゃんに


お使いを頼まれて…それで

…それから……燃えて…


悲鳴…爆発…かあ……ちゃ

ん……母ちゃんが………




(夢…!?)


ティアの顔を見る。


真剣な顔で真っ直ぐに


瞳を見てくる。それで


悟った…夢じゃないと…。