太陽の日が落ちかけ、空が

夕焼けに染まる頃、少年が

目を覚ました。


《…んぅ…ここは…どこ》

ぼやけた目を擦りながら


起きあがる。知らない景色

に戸惑いながら辺りを見て

初めて人の存在に気づき


驚く。


《わぁっ!》


しばらく固まり相手を


見つめた。金色の長い髪に

エメラルドグリーンの瞳が

不安げな顔で覗きこんで


くる。


《大丈夫?…何処か痛い


所とかない?》


そんな問いかけに改めて


自分の体を見てみる。


あちこち破れて所々


擦り剥いていた。


《うん…大丈夫。》


《お姉ちゃん誰?》


当たり前の疑問を


口にする。