二人が居なくなるのを


待ってメギメギのもとへ


駆け寄る。


既に意識はなく気絶して


いた。


《慈愛の神ラリエルよ…


我が命を糧とし、泉と


なせ…》


その言葉とともに沢山の


青白い光が現れ、やがて一

つの固まりになり、その


固まりから泉のように


光が溢れ出す。それが


メギメギの体に注がれると

みるみる傷が治っていった

。だが、クロードの腕が


切れ、出血する。強力な


回復を可能にする魔法だが

、その代価として術者の


命を削る理不尽な魔法。


封印されし古代の英知。


クロードの両腕がズタズタ

に切り裂かれてゆく。


メギメギの体がほぼ完治


したがクロードの腕は


ダラリと垂れ下がり、力を

無くした。


背中を壁に預けうなだれ


る…。


心が痛む…


こらえ切れず…静かに泣い

た。