コウタが参加する飲み会には、絶対に顔を出していた。


女子社員がキャーキャー騒ぎながらコウタを囲む。

あたしはひとり、輪の中から外れたんだ。

もちろん、わざと。



『あんたなんか興味アリマセン』

冷ややかな視線を送っていたんだ。

あ、もちろん、これもわざと。



作戦がうまくいったのか、コウタってばあたしにあっという間に夢中になっちゃって。



『付き合ってよ』



そう言ってきたのはコウタの方だった。



つーか、『結婚してよ』となぜ言わない!?