「あー、疲れたぁ」



コウタのアパートで過ごし、家に帰りつくと、自然とこんな言葉がこぼれてくる。


あたしのブタ小屋のような部屋。

誰に何と言われようが、ここはあたしのオアシスだよ。



コウタの、無駄なものがないサッパリとした部屋もいいけどさ。

必要なものにすぐ手が届かない、機能性ゼロのあの部屋はどうも落ち着かない。



それに比べて、あたしの部屋ときたら。

寝転がっていたってすぐに手に取れるようになっているよ。


テレビのリモコン、タバコとライター、鏡、飲み物。

機能性バツグンだよ、あたしのオアシスは。