継母と義姉達は、アイリスに家事を任せて、いつも出かけてしまいます。

いつも出かける場所、それはアイリスも知っていました。

継母と義姉はナスターディスの王宮に行っていたのです。

理由は継母が長女のエリスか、次女のカトレアを王子のところに嫁がせ、自分の娘を王の妃にしようとしていたからです。

エリスもカトレアも性格に難アリでも、容姿だけは整っていました。

義姉達は、それも相まって調子に乗りアイリスをいじめてくるのです。

ですが、アイリスも決して良いと言えるような性格は持っていませんでした。

『あの人達め!私のこと散々コケにしてくれて!私は、召使いじゃないってーの!!ふざけてんじゃねえぞ!!

てか、あいつら、性格悪すぎだろ!!

つか、汚い私に世話してもらってるお前は誰だってーの。』

アイリスは継母たちがいなくなった瞬間に毒づく腹黒だったのです。

そこで、実は腹黒の可憐な少女は思いつきます。

『ふふふ。復讐をしてやりましょう。肉体的ではなく、精神的に。私の事を見る度に、屈辱を感じるような。

そうね。あの意地悪な義姉ではなく。私がお妃様とヤラになって玉の輿に乗ってやろうじゃないの。』

アイリスの高笑いが、1人の部屋に虚しく響いていました。