「・・・・・」
そこにあったのは、無だった。
漫画なら、頭の上に大きくシーンという文字を書かれそうな程に動きも表情もない。
うーん・・・?
「お姉さん、こいつをスカウトしてる?」
少し首を傾けて、覗き込む状態で背の高い王子さまの反応を探るのに夢中になっていたら、突然、背後の高い位置から声が降って来た。
振り返ると、美容院の前で止まっていた男性。
王子さまに近づくのに必死で気にしてなかったけど、この人も身長が高い。
それに、王子さまとは全然違う、力強いワイルドな顔立ちをしていた。
「はい! 是非、一緒にお仕事ができたらと思っています!」
「そう。 で、お姉さんは誰かな?」
言われて初めて、自分が名刺も出さず、身分を明かしていないことに気付く。
もしかして、今まで声をかけた人に逃げられていた原因の中に、これもあったのかも・・・?
声をかける時の順番とか、考えてなかった。
自分の段取りの悪さに、顔をしかめてしまった。
そこにあったのは、無だった。
漫画なら、頭の上に大きくシーンという文字を書かれそうな程に動きも表情もない。
うーん・・・?
「お姉さん、こいつをスカウトしてる?」
少し首を傾けて、覗き込む状態で背の高い王子さまの反応を探るのに夢中になっていたら、突然、背後の高い位置から声が降って来た。
振り返ると、美容院の前で止まっていた男性。
王子さまに近づくのに必死で気にしてなかったけど、この人も身長が高い。
それに、王子さまとは全然違う、力強いワイルドな顔立ちをしていた。
「はい! 是非、一緒にお仕事ができたらと思っています!」
「そう。 で、お姉さんは誰かな?」
言われて初めて、自分が名刺も出さず、身分を明かしていないことに気付く。
もしかして、今まで声をかけた人に逃げられていた原因の中に、これもあったのかも・・・?
声をかける時の順番とか、考えてなかった。
自分の段取りの悪さに、顔をしかめてしまった。