寂しかったし、イケメンに相手してもらうのは悪い気はしない。
勘違いしないように、依存しないように、
線を引いての付き合いが、ひと月ほど続いた。

そんな時、情緒不安定になる時期が近付いたから、
忙しいふりをして、いつもより距離を取り、家に引き籠った。

普段も、私から連絡することは少なかったから、
バレる事はないと思っていたのに、しつこい誘いにイラつき、

「本気で忙しいから、無理」

ベランダにも出ず、電話もLINEもスルーした。
情緒が落ち着き始めた頃には、向こうからの連絡も途絶えつつあり、
線を引くのが難しくなっていた自分としては、
悲しいけど諦めるにはいい機会かもしれないと思うことにした。