「好きなんだ。お前の事が好きで、だから心配で・・・
 また居なくなったらって怖くて!」

「またってなに?」

「・・・」

「あー、トラウマかなにか?」

「・・・」

こいつもかと思った。毎回そう。
誰かから与えられなかったものを求めて、寂しくて、
都合がよくて、隙間を埋めるだけの為に私に近づく。

いや、私が呼寄せているのかもしれない。
裏切られた、まだ小さいあの時から、
信用する事も、誰かの唯一になる事も諦めてきたけど、
寂しさが溢れて、一時的でもいいからと。

だけど、疲れた。
まだ、情緒が不安定だったかもしれない。

「私は、誰かの代わりじゃない。
 もう、そういうのは嫌なの。ごめんなさ「違う!」」

「違うんだ。
 ちゃんと話すから、勝手に終わらせないで。
 信じてくれないかもしれないけど、ちゃんと話すから」