あれから八年。
 
 俺は、あの木の前で、彼女に跪く。
 そして小さな四角い箱を開けて見せる。
 
 “俺と.........。”
 
 あの日とは違い、真っ直ぐに彼女を見つめる。
 彼女はあの日の僕のように頬を紅く染め、はにかんだ。
 あの歌を聞いて、あなたを見つけた、あの日からずっとずっと……。