遮るものを無くした青が、真っ赤な星の攻撃を踏みしめる大地に真っ直ぐ降る。
 それが至るところに乱反射し、俺へと矛先を変える。
 そして追い討ちをかけるように風物詩の鳴き声が頭の中を駆け巡る。
 オペラ歌手に負けない立派な声量で、それぞれの音色を奏でる。
 嫌という程、脳裏に叩き込まれたリズムが永遠に続く。
 年々、数が減っていると風の噂で聞いたが、嘘だろう。
 俺は奴らの猛攻に負け、茹ですぎて干からびたタコのように青々しく生い茂る巨木の下に座り込んだ。
 意識が朦朧とし、そのまま眠ってしまいそうだ。
 〜♬♬♩.〜
 何処からか、歌が聞こえてきた。
 あー、確かこの歌は、
 「手のひらを太陽に」
だったか。
 俺の今は、
 
 ♪手のひらを太陽にかざして見れば
 白く落ちる僕の血潮〜
 
 「大丈夫?」