“自分勝手なのは充分承知してる。
 最低な人間なのも分かってる。
 このまま夢を諦めて、貴方と結婚し、幸せに暮らすのもいいと思ってた。
 だけど、出来なかった。
 たとえ、君になんと蔑まれて、軽蔑されても夢を叶えたいって思うようになった。
 すまない。
 僕はパプアニューギニアに行く。
 そして、飢餓に苦しむ人々を救う。”
 
 君の顔は俺の話が進むにつれて、どんどん紅葉に負けないくらい赤く染まっていった。 
 君は勢いよく立ち上かり、店員が持って来てくれた水を僕に浴びせ、叫んだ。