暑い暑い夏の帰り道。
あまりの暑さに絶えられなくなり、私たちはコンビニに立ち寄った。
私はソフトクリーム、井下は棒アイスを食べながら帰る。
「暑い日には、やっぱアイスだね」
私は幸せ気分で歩きながら食べ進める。
「もーらいっ」
すると、井下の背後から顔を出したショートカットの女の子が、井下のアイスを食べた。
私たちは足を止める。
すると、その子は井下の手からアイスを奪った。
……誰だ。
こんな遠慮なく井下の食べられるような関係……
もしかして……
井下のもう一人の彼女?
「おい、島谷。勘違いしてないか?」
「え?その可愛い子が、井下のもう一人の彼女なんでしょ?」
私の答えを聞いた井下は、頭を抱えた。
……間違った?
すると、女の子がお腹を抱えて笑いだした。
ますますわからない。
「うちが兄貴の彼女とかウケる」
……おう。
「井下の、妹さん?」
「井下瑠花です。はじめまして、彼女さん」