家から外に出た瞬間に、私は驚きのあまり目を見開いてしまった。


「昨日は周りなんて怖くて見えなかったけど・・凄い光景」


巨木に沢山の家が並んでいた。

まるで人間が作った鳥の巣の超巨大バージョンだ。

玄関は鳥の巣の様に丸くなっていて、その先にしっかりとしたウッド調の家が建っている。

その連なりは今まで見たこともないので圧巻だった。

ファンタジー世界だ。とても日本だとは思えない。


「ここは俺達の住宅街。だから基本的に鳥系ばっか住んでる」


「たまに小動物系もいるけどな」


「凄いしか・・言えない」


「ぷっ。ハハ、ヒオリの口、開きっぱなし」


センリは相変わらず笑い上古で、私を見ては楽しそうに笑っている。


「ちゃんと階段もあるし、人間の姿でも帰れる様になってるから」


「へえ~~~」


「ま、飛んだ方が早いから皆飛んでるけど」



確かに効率を考えたら飛んだ方が早いだろう。

昼間は基本鳥になっているらしいし。



「なんか、本当にここ日本だったのかなって思っちゃう」


「うん、そうだろうな。歴史書の写真は全然違うから」


「だよね」


500年も経つとこうなるなんて誰も予測できやしない。

ましてや隕石落下とか。

その隕石でどれだけの人が亡くなったのだろう。

そこからまた立て直したんだ。


「凄い」


しか言えない。