ドンっ!!

と鈍い音と共にギンは壁へと打ち付けられた。


「あがっ・・・」

「ギッ・・ひっ」


私を見てる・・この人。

黒マントの男はギンが動けそうもないのを確認すると、私を肩に担いだ。


「て・・・め・・・はぁ・・はぁ・・ヒオリ・・」


必死に起き上がろうとしてるギンの身体は力が入らないのか、起き上がろうとするとそのままずり落ちる。



この後どうなっちゃうの?

私もこの人に・・・?


「い・・いやあああっ!!!」


断末魔みたいに私は恐怖で叫んだ。

この大きな手から逃れたくて、男の肩の上で必死にもがいた。


「っ」



もがいた拍子に男の頭を覆っていたマントが外れ、私は再度自分の目を疑った。