5分後、センリは城に常駐する医師を連れて戻ってきた。

白髭がふさふさの先生は私の顔色を確かめる。


「ふむ。何か変なもの食べたりは?」

「してません」

「急にきたの?」

「急に来ました」

「・・・失礼ですが、月のモノは」

「えと・・・」



しん。

私の答えを待つように、部屋は静まり返った。


「・・・」


あれ?そういえば、来てないな。

そろそろ来てもいいハズなのに。



黙ってしまった私に、先生は優しい笑顔を向けてくれた。


「検査しましょう」


と。