センリはゆっくり歩くと二人の手を突然ひねり上げた。


「あうっ!!」

「いたたたたっ」

「センリ!??」


驚いている私の目の前で、センリは無表情で二人を拘束した。


「二人を拘束する様にとトキワ様の命令だ」

「なっ!?私達を疑っているのか!!??」

「ツムギと長年共にしてきたお前達が容疑をかけられるのは当然だ」

「違うっ!!本当に知らないよ!!痛たたたっ本当だって!!」


私はあまりの事にオロオロするばかりだ。

ナギが颯爽とセンリを止めにかかるが


「ひでえ真似はやめろよ!どうせこの後こいつらに話を聞くんだろ!?」


「ああ、拷問でな」


「!!!」


こういう事に関してはセンリは血も涙もないのだろう。

ましてや自分の主君に刃を向けられては。

それには私も必死に止めようとした。


「センリやめて!!本当に二人は何も知らないかもしれないのに!!」


「それはこれから聞く」


「わかったから!!だから酷い事は止めて!!」



必死に食らいついた私に、センリはようやく力を抜いてくれた。


「つ~~~・・・」


「痛かったよぉ・・・」


「ごご、ごめん、二人とも・・」


何故か私が謝る。

センリは表情を緩めず険しく言った。


「やましい事がないと言うのなら、腰につけている武器などは全部捨てろ」


「・・・」

「わかってるよーもう!ホントにムカつくこいつ!!シャー!!」


クレハちゃんは怒りで半分猫になっている。

二人は言われた通りに持っていた武器を遠くに投げた。