それから更に一週間経った。
東の国で時空転送装置の研究の為に滞在していたセンリに、トキワ様から火急の手紙が届いた。
丁度私とナギとクレハちゃん、アサギさんと5人で他愛ない会話をしていた時だ。
「・・・まさか」
手紙をブルブルと震わせているセンリ。
こんなに動揺しているセンリはとても珍しい、というか初めて見るかもしれない。
「センリ?どうしたの?顔色が・・」
ゴクリと固ずを飲み込んだセンリは真剣な面持ちで私たちにこう告げた。
「西の城にツムギが現れた」
「え!?」
皆目を丸くした。
「そして・・・・ツカサを攫ったと書いてある」
「ツカサ・・・を!?」
クレハちゃんとアサギさんは信じられないと言わんばかりの表情だ。
もちろん私も驚いた。
だってずっと攫われていたと思っていたし、捜索もしていたし、何よりツカサさんを攫ったってどういう事だろう?
「ど、どうして・・」
「それはわからないが・・一人で来たわけではなく、数人を引き連れてきたらしい。そして・・トキワ様に刃を向け」
「ツムギさんが!?信じられない!」
センリの額から汗が伝う。
「俺も信じられないけど・・でも、この手紙にはトキワ様の実印が押されている。間違いないだろう」
「・・・トキワ様」
「それから、ツムギの様子がおかしかったとも書いてある。何か深い事情があると推測される」
「・・・・」
その場にいた全員が言葉を失った。
シンとした部屋。
時計の音だけがチクタクと聞こえる。
皆思う事は一つだけ。
一体なんの為にツムギさんはツカサさんを攫ったの?
そして暫くの沈黙を破ったのはナギだ。
「もしかしたら、ツカサがこの時代に来た本当の理由がそこにあるのかもしれねえな」
「ナギ!?本当に!?」
センリも頷いた。
「そうとしか考えられない・・クレハ、アサギは何か知らないか?」
「いや。何も知らない・・・」
「何が起きているのか・・怖いよ」
二人は相当ショックを受け、一点を見つめている。
東の国で時空転送装置の研究の為に滞在していたセンリに、トキワ様から火急の手紙が届いた。
丁度私とナギとクレハちゃん、アサギさんと5人で他愛ない会話をしていた時だ。
「・・・まさか」
手紙をブルブルと震わせているセンリ。
こんなに動揺しているセンリはとても珍しい、というか初めて見るかもしれない。
「センリ?どうしたの?顔色が・・」
ゴクリと固ずを飲み込んだセンリは真剣な面持ちで私たちにこう告げた。
「西の城にツムギが現れた」
「え!?」
皆目を丸くした。
「そして・・・・ツカサを攫ったと書いてある」
「ツカサ・・・を!?」
クレハちゃんとアサギさんは信じられないと言わんばかりの表情だ。
もちろん私も驚いた。
だってずっと攫われていたと思っていたし、捜索もしていたし、何よりツカサさんを攫ったってどういう事だろう?
「ど、どうして・・」
「それはわからないが・・一人で来たわけではなく、数人を引き連れてきたらしい。そして・・トキワ様に刃を向け」
「ツムギさんが!?信じられない!」
センリの額から汗が伝う。
「俺も信じられないけど・・でも、この手紙にはトキワ様の実印が押されている。間違いないだろう」
「・・・トキワ様」
「それから、ツムギの様子がおかしかったとも書いてある。何か深い事情があると推測される」
「・・・・」
その場にいた全員が言葉を失った。
シンとした部屋。
時計の音だけがチクタクと聞こえる。
皆思う事は一つだけ。
一体なんの為にツムギさんはツカサさんを攫ったの?
そして暫くの沈黙を破ったのはナギだ。
「もしかしたら、ツカサがこの時代に来た本当の理由がそこにあるのかもしれねえな」
「ナギ!?本当に!?」
センリも頷いた。
「そうとしか考えられない・・クレハ、アサギは何か知らないか?」
「いや。何も知らない・・・」
「何が起きているのか・・怖いよ」
二人は相当ショックを受け、一点を見つめている。