会議が終わり、私達がいる部屋にナギは入ってきた。

グッタリしてる。


「あ゛ーーーー。疲れた。会議マジでキライ。人の考えに文句ばっかり言いやがって」


「ナギ、聞こえるって」


クレハちゃんは目をキラキラさせて拍手してる。


「ナギ君カッコいい。流石だわ~」

「そうだな。しっかりと意見を言えてる。カッコいいぞ」

アサギさんも満足そうにうなずいてる。


「まあな。あれくらい誰でも言えるだろ。しかし、女の問題はつきねえな。ツムギの事も気になるし」


「うん・・まだ見つかってないんでしょ?」


「ああ。毎日捜索してるんだけどな。コウガ近くまで。西の区域だからトキワにも手伝ってもらってるんだけど」


「うん・・」



本当にツムギさんは何処にいってしまったんだろう。

攫われたとしか思えなくて、それを思う度胸が苦しくなる。


「大丈夫。あいつは強い。絶対に生きてる」


「アサギさん・・はい!そうですよね!」


「そうだよヒオリさん!」


二人は私がしょんぼりするとすぐにフォローしてくれる。

今やかかせない頼もしい存在だ。


私はこの東の城では侍女たちの間で悪い印象を与えている。

無理もない。

トキワ様の妃として来て、ギンをたぶらかしたと思われて、しかもギンがいなくなったと思ったらナギを狙っているとか。

そんな噂話が絶えない。

違うと言っても信用もしてくれないので困り果てていたが、アサギさんとクレハちゃんが隣で助けてくれたんだ。

あの時はもう本当に心底ありがたいと思った。

正直逃げ出したかったけど。

でも私はナギの傍を離れる訳にはいかない。

だから、そんな事でいちいち傷ついてられないって強くなれた。


二人のおかげで。