嫌だとあれほど言ったのに結局行くハメになってしまった。


何故かというと。


「ヒオリは俺達が必ず守るから」


というセンリの言葉にときめいてしまったからだ。


くそお・・体が勝手にときめくぜい。


そして私は着替える為にナギの部屋に来ていた。



「ああ・・でもやっぱ怖い」


「黙れ汚物。奴隷は勝手にしゃべるな」


ナギ、まだ続いてたの?それ。


ナギはずっとぷりぷりと頬を膨らませている。

でも初めは表情すらない冷たい顔をしてたから、少し進歩も感じる。



「しかもなんで俺の服を貸さないといけないんだ」


「だってセンリが・・」


「お前の着た服なんか今後着れない!返さなくてもいいから」


「え?ホント?いいの?」



怒りマークを頭に出しながらも、ナギはコクリと頷いた。


「ありがと。ナギ」


お礼を言うと目を逸らす。顔には出さないがきっと照れてるに違いない。

お礼を聞き慣れてない感じだ。



「ふん。着替え終わったらチェックするからな」


「え?なにチェック?」


「男に見えるかだよ!馬鹿。早く行け」


グイグイと押され、ナギの部屋から追い出された。


ああやってずっと怒ってるんだろうか?

反抗期真っ最中。いつまで続くんだろうか。

私も経験があるわ。うん。