次の日になり、ナギは立派に王冠を受け取った。


私も正装してトキワ様の隣で拍手した。


頂いた王冠は、外してきた。


トキワ様はそれを寛大にも許してくれた。


今日はナギの晴れ舞台だからと。



「トキワ様」


「なんだ?」


「私、ナギの傍にいなくちゃならないんです。絶対なんです」


「私と一緒には来てくれないという事か」


「ごめんなさい。トキワ様の事も、好きです。尊敬してます。また会いにも行きます。だから、許してもらえませんか?今は絶対にココに居なくちゃならないんです」



トキワ様からすればワガママを言ってしまったかもしれない。


「・・」


でもトキワ様は、しばらく考え込んでしまったみたいだけど、頷いてくれた。


「確かに今のナギにはお前が必要かもしれない。若輩で15歳だし。
私もちょくちょく見に来る。お前の顔もみたいし」



そう言ってもらえて凄く嬉しかった。

トキワ様はやっぱり凄い王様だ。

初めから心が広くて。心から尊敬する!


「ありがとうございます!!!」


「今度はシズクも呼んで来よう」


「わあっ!会いたいです!」


「よしよし」


トキワ様はいつものように私の頭を撫でてくれた。

沢山、優しい気持ちにしてくれた。


感謝の気持ちで胸が満たされたんだ。