つくづく、私は色んな人に助けてもらっているなと、そう毎回思う。

本当にありがたい。

私も何か力になれればいいのに。

ずっと劣等感を抱いてるんだよね。

なんて思いながら外に出た時だ。



「あ、ヒオリんあれ・・」

「え?」


カサネさんが指差す方向に鳥が見えた。

こちらに向かってきているみたいだ。

ぐんぐんこっちへ近づいてくる。


「あれって・・ナギ!?とセンリ!?」


二人は慌てた様子で私たちの前に着陸した。


「ヒオリ!!無事か!!」


「何も危険な目には合わなかったか!?」


物凄い剣幕で二人は私の手を取った。


「う、うん・・カサネさんとギンが助けてくれたから」


「何!?」


「わお・・本当にセンリ君だわ」


カサネさんはセンリが生きている事をギンから聞いていたので、冷静を保ちつつ眺めていた。

だってカサネさんの体を傷だらけにしたのは死ぬ前のセンリだから。


「カサネ・・」


センリはその話をもちろん知っている。

複雑そうにセンリはカサネさんを見つめた。


「やあね。過去は振り返らないのよ。私は」

「・・すまない・・」

「ちゅーしてくれたら許してもいいけど」

「・・え?」



まさかの要求にセンリはたじろいだ。


「きゃははっ!嘘嘘~。センリ君のそんな顔見るの初めてだわ~」


「・・・相変わらずそうで、良かった」


「うんうん。今も私はギン一筋よ~」


どうやら因縁の対決みたいなのは無いみたい。

ホッと肩を撫で下ろした。