声が上ずってしまう。

「あ、あのっ・・本当に無理です!嫌です!」

「だーめ。」

「カサネさん!?」


カサネさんは厚い掛布団をめくるとその中に私を押し込んだ。

そして自分も布団をかぶると上からのしかかってきた。

両手も拘束されている。


「観念しなさいヒオリ。今夜お前は私の・・いや、僕のモノになるんだよ」


「!」


僕って、カサネさんが僕って言ってる(泣)

嫌だ。誰か教えてください。これはドッキリですか?それとも夢ですか?

逃げたいのに腕が全然びくとも動かない。


「嫌・・カサネさん・・嫌だ・・」

「大丈夫。すぐに慣れるから」


そう言ってカサネさんは最後の照明を消した。


月明りがほんのりと部屋を照らした。

さっき一緒に見ていた綺麗な満月が。

でも私は怖くなってすぐに目を閉じた。

涙も勝手に溢れまくるし。

もう、辛すぎるし。

思い浮かぶのは




ギン



だし。