それから一時間後、私とカサネさんは呼び出されお父さんの前に座らせられた。


「ではカサネ。ヒオリを見事自分のものにしてみせよ」

「はーい」

「伸ばすな!返事ははいだ!」

「はい。わかりました」

「全く、意味わかってるのかお前は」

「わかってます。おやすみ父上。さ、行こうヒオリ」


カサネさんの棒読み加減がヤバい。


「え・・ちょ・・カサネさんマジ!?」

「マジに決まってんでしょ!!私はギンの為ならなんでもやるのよ」

「ええええ!?」


言われるがままに、私の腕をカサネさんは強引に引っ張って奥に用意された部屋に向かう。


「昔私の部屋だった所よ。今は持ってた物全部撤去されて布団しか敷いてないけど」


「・・・」


私は固まった。


10畳ほどの部屋のど真ん中にダブルベッドサイズの布団が敷いてあった。

ギャグドラマか何かですかって感じに、部屋の照明がエロティックだった。

ライトがピンクって・・おい。

あのおじさん、あ、カサネさんのお父さんのシュミなのだろうか。

ぞくり。と背中が寒くなった。

ないわマジで。


「きゃはは。誰のシュミよマジでウケるわね~私じゃないわよ?」

「ハハ・・ハ」